学修の成果に係る評価
および
卒業の認定に
当たっての基準に
関すること

1. 学修の評価、試験等

(1)学修の評価

学修の評価(成績評価)は、シラバス(「【5】授業科目、授業の方法および内容並びに年間の授業の計画に関すること 2. 授業科目、授業の方法および内容について」に添付されているシラバス(授業概要))に記載されている評価方法(筆記試験、口述試験、レポート、発表、実技テスト、提出課題等)に基づいて科目担当教員が行います。

評価の基準

評価の基準および単位修得の判定の関係は、次のとおりです。

成績評価 評点 GP 判定
AA 90~100点 4 合格(単位認定)
A 80~89点 3
B 70~79点 2
C 60~69点 1
D 0~59点 0 不合格(単位不認定)
F対象外 - 0

F対象外は、試験の受験資格がない者や試験に欠席した者等で、担当教員が評価対象外と判断した場合を表します。

GPA制度について

藍野大学では、AA、A、B、C、D(不可)の5段階評価とし、GPA(Grade Point Average)制度を導入しています。GPAとは、履修登録した科目毎の5段階評価(AA、A、B、C、D)を、4から0までのポイント(GP:Grade Point)に置き換えて単位数を掛け、その総和を履修登録単位数の合計で割った平均点です。GPAには不合格科目の成績や途中で履修放棄した科目の成績も算定の対象となるので、選択(選択必修)科目については、学期途中で履修中止ができる制度を設けています。
GPA制度を導入することにより、学生それぞれが履修登録した科目を自主的、意欲的に学習することを促進します。また、各学期のGPAと累積(入学から現在まで)のGPAを通知しますので、学修レベルの進展度合い、修得科目全体の成績水準がわかり、教員の指導にも生かされます。さらにGPAによる履修登録科目の上限数の緩和、資格課程の履修条件等にも用いています。
今後は、成績優秀者に対する表彰や逆に学力不振者を見つけ効果的な指導を行うために、GPAを利用することも検討していますが、あくまでもみなさん一人ひとりが自分の学修の向上に向けて、GPAを利用してもらうことが大きな目的です。

GPA算出の計算方法は、以下のとおりです。

GPA算出の計算方法GPA算出の計算方法

GPA算出の計算例は、以下のとおりです。

本学では、小数点第二位(第三位四捨五入)までの表示

AAの成績を得た
科目の単位数
・・・ 12単位 × 4ポイント = 48 GPA=148÷62=2.39
Aの成績を得た
科目の単位数
・・・ 18単位 × 3ポイント = 54
Bの成績を得た
科目の単位数
・・・ 16単位 × 2ポイント = 32
Cの成績を得た
科目の単位数
・・・ 14単位 × 1ポイント = 14
Dの成績を得た
科目の単位数
・・・ 2単位 × 0ポイント =  0
計62単位 計148

(2) 試験について

試験は、筆記、口述、レポート、論文、実技等の方法により行われます。試験の種類は、定期試験、追試験、再試験があり、追試験はやむをえない理由で定期試験を欠席した者に対して行われる試験で、再試験は定期試験で不合格になった者等に対して、担当教員が必要と認めた場合に行われる試験です。
試験等により評価された成績については、前期分と後期分の年2回、修得単位通知書により、各学生宛に通知します。

2. 学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)

藍野大学

医療保健学部

医療保健学部では、教育目標に照らし、学部および学科で定めた以下のような能力・資質を身につけることを、卒業認定、および、学士の学位授与の方針とする。各学科で定めた卒業要件単位の修得をもって、系統的な履修にもとづく学位授与方針の達成とみなす。

  1. 〈知識〉
    医療の基礎的知識に加えて、人や文化、社会情勢、科学技術、環境等に関する基本的な教養を習得している。
  2. 〈技能〉
    知識、技術、情報を活用、発信する実践力、コミュニケーション力を体得し、専門職者として科学的根拠に基づいた対応ができる。
  3. 〈態度・姿勢〉
    医療人および社会人として必要な倫理観、行動力を備え、生涯学び続けることで日進月歩の医療知識を職務に反映しようとする心構えができている。
  4. 〈協創〉
    医療に関わる全ての人と、調和的、創造的な問題解決が遂行できる。
看護学科
  1. 〈知識〉
    • 医療人の基盤となる保健・医療・福祉に関する幅広い知識を備え、看護学を理解するために必須となる医学的知識ならびに看護実践に求められる看護の専門知識を習得している。
    • 国内外の文化や思想、社会の仕組みや社会情勢について学び、良き市民として生きるための豊かな教養として幅広い知識を習得している。
  2. 〈技能〉
    • 看護実践能力を養うために必要となる論理的・批判的思考を基盤とした臨床的な推論、ならびにコミュニケーション能力やリスク管理能力を包括する看護の専門技能を習得している。
    • 信頼できる情報源から必要な情報を収集・分析・評価し、適切な解釈のもとで論理的・批判的思考を基盤としたアカデミックな議論ができる。
  3. 〈態度・姿勢〉
    • 責任のある言動がとれるとともに、多様な個人の価値観に対応できる倫理観を持っている。
    • 新しい医療の発展に関心を持ち、研究・探求しようとする態度と、科学的根拠に基づいた思考をする姿勢を身につけ、新たな知識や技能を生涯学び続ける意志を持っている。
  4. 〈協創〉
    • 多職種を理解することで自身の専門性を知り、チームで協働的な問題解決を進める際にメンバー間で生じる葛藤を乗り越え、問題に対する解決策を考えることができる。
    • 看護分野の発展に寄与するために、自身の問題意識からアカデミックな探求ができる。
理学療法学科
  1. 〈知識〉
    • 理学療法を実践するための専門的知識を習得している。
    • 新しい理学療法学を創造するための基盤となる幅広い科学的知識、人や文化、社会情勢などの知識を習得している。
  2. 〈技能〉
    • 理学療法を実践するための専門的技能を習得している。
    • アカデミックなテーマを議論するための情報収集、分析、解釈ができ、科学的根拠に基づいて論理的に考える能力を習得している。また、職業生活、社会生活などで必要なコミュニケーション・情報リテラシー・論理的思考力、問題解決力を習得している。
  3. 〈態度・姿勢〉
    • 理学療法士および社会人として必要な倫理観、行動力を備え、新たな知識や技能への関心と主体的に生涯学び続ける意思を持つことができる。
    • 科学的根拠に基づいて研究・探究しようとする態度を習得している。また、自律した学習者として自身の学習を振り返りながら、あらゆる問題に対して探究する態度を習得している。
  4. 〈協創〉
    • 多職種を理解することで自身の専門性を知り、チームで協働的な問題解決を進める際にメンバー間で生じる葛藤を乗り越え、問題に対する解決策を考えることができる。
    • 理学療法分野の発展に寄与するために、自身の問題意識からアカデミックな探究ができる。
作業療法学科
  1. 〈知識〉
    • 作業療法を理解・実践するため、専門的知識と医療・保健・福祉に関する幅広い知識を習得する。
    • 多様な文化・価値観を理解するため、幅広く豊かな教養を習得する。
  2. 〈技能〉
    • 対象者への作業療法に必要な情報を選択・収集するとともに、適切な評価・再評価を行うことができ、その結果をもとに理論的な思考をもってアセスメントを組み立てて安全に治療を実践できる。
    • 望ましい人間関係を構築するためのコミュニケーション能力を有し、科学的モデルを基盤とした論理的主張ができる。
  3. 〈態度・姿勢〉
    • 対象者の立場や価値観を尊重した判断を行うとともに、知識や技術に関して最新の知識・技術を保ち、学術的研鑽および人格の陶冶を目指しながら作業療法に貢献ができる。
    • 科学と周辺領域の知識を更新し、常に最新の科学的根拠を使った論理的な視点から物事に対処することができる。
  4. 〈協創〉
    • 多職種を理解することで自身の専門性を知り、チームで協働的な問題解決を進める際にメンバー間で生じる葛藤を乗り越え、問題に対する解決策を考えることができる。
    • 作業療法分野の発展に寄与するために、自身の問題意識からアカデミックな探求ができる。
臨床工学科
  1. 〈知識〉
    • 医療人の基盤となる保健・医療・福祉・工学に関する幅広い知識を備え、臨床工学を理解するために必須となる医工学・情報学の知識と医療機器の操作・管理のための専門知識を習得している。
    • 国内外の文化や思想、社会の仕組みや社会情勢について学び、良き市民として生きるための豊かな教養として幅広い知識を習得している。
  2. 〈技能〉
    • 臨床工学技士業務を実践するための専門技能、医療事故を未然に防ぐためのリスク管理能力、患者や医療人と良好な関係を築くためのコミュニケーション能力を習得している。
    • 情報のリテラシーを身につけ、論理的思考と批判的思考を基盤にアカデミックなテーマについても、適切な情報収集により議論・実践でき、その成果をまとめて情報発信できる。
  3. 〈態度・姿勢〉
    • 医療の発展に対して常に関心を抱き、探究心を持って問題解決に挑む姿勢を持っている。
    • 現代の多様な社会における様々な価値観ならびに倫理観を身につけ、科学的な根拠に基づいて思考し責任のある言動がとれる。
  4. 〈協創〉
    • 多職種を理解することで自身の専門性を知り、チームで協働的な問題解決を進める際にメンバー間で生じる葛藤を乗り越え、問題に対する解決策を考えることができる。
    • 臨床工学分野の発展に寄与するために、自身の問題意識からアカデミックな探求ができる。

藍野大学大学院

看護学研究科

2年以上在学し、修了に必要な単位を修得し、かつ修士論文を提出して審査に合格し、加えて最終試験に合格した者に修士(看護学)の学位を授与する。修士論文の審査および最終試験において求められる能力、資質は次のとおりである。

  1. 高い倫理観と豊かな人間性をもって、サービスを受ける者の視点に立った実践ができる。
  2. 最新の知見・技術の獲得を怠らず、専門性を高めることに努め、科学的根拠に基づいた実践ができる。
  3. 看護専門職者として専門的役割を示すロールモデルとなって、指導力を発揮して教育的役割を果たすことができる。
  4. 保健・医療・福祉の様々な領域で看護組織及び看護ケアをマネジメントし、関連他職種と連携し組織化することができる。
  5. 看護の科学的根拠を探求し、新たなケア技術やシステムの開発を試みることができる。

3. 学修成果の可視化の取り組み

概略

2018年前期から藍野大学医療保健学部で実施している「学習行動調査」を2019年度も同様に行い、「成長的マインドセット」や「メタ認知」といった、学習の下支えとなる資質・能力を得点化し、学年間比較や経時的な変化を検討しました。また、「授業外学習時間」にも注目しました。さらに、毎年実施している「卒業者調査」において、藍野大学のディプロマ・ポリシーに関係する学習成果に対する到達度合いも検討しました。
その結果、藍野大学の学生には、藍野大学が目標としている学習成果を適切な形で評価し、それをフィードバックしたうえで、自分自身でしっかりと省察する機会を設ける必要性が示唆されました。

学習成果の可視化

「学習成果」は、「大学での学習の結果、得た知識、技術、態度などの成果」がイメージしやすいと思います。そしてその「可視化」とは、それらを「何らかの評価手法を用いてその修得度合いを数値化・言語化・図表化などして、見える化すること」と捉えるとよいと思います。
また、大学が公表しているディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与の方針)は、学生に修得を期待する資質・能力などを示したものあり、「目標としての学習成果」と理解することができます。つまり、学習成果の可視化は、「ディプロマ・ポリシーで求める目標としての学習成果」に関して、学生の修得度合いを明らかにしていく必要があるといえます。また、それらの修得に至る学習プロセスや学習経験を明らかにすることも、その後の教育の議論に資する重要な情報となると考えられます。

  • 「学習成果」は他にも多様な意味を内包する多義的な概念であり、その評価手法も多様です。その整理の詳細は松下(2017)、概観するためには京都大学高等教育研究開発推進センターのウェブサイトがわかりやすいです。
  • 松下佳代(2017)「学習成果とその可視化(特集高等教育研究のニューフロンティア)」『高等教育研究』20, 93-112.
  • 京都大学高等教育研究開発推進センターウェブサイト

    http://www.highedu.kyoto-u.ac.jp/

どのような評価手法を用いて「学習成果の可視化」を行うか?

ここで注意しなければならないことは、目標としての学習成果に挙げられている資質・能力には、専門性が高く、複合的なものである場合が多いということです。そのような資質・能力の修得度合いは、専門性をもった教員(エキスパート)が、学生が何かの課題に取り組んだパフォーマンスから、当該学生のそれらを評価(測定)するのが妥当です。例えば、臨床推論能力(医療現場において妥当な判断を下したり治療法を決定したりする能力)などは、学生に「あなたの臨床推論能力はどの程度ですか?」とアンケート上で質問したとしても、まだ初学者(ノービス)である学生が自分の修得度合いを適切に評価することは難しいと考えられます。
しかし、逆に教員からは評価しづらく、むしろ学生自身に回答してもらったほうが妥当だと考えられるものもあると考えます。それは、学習成果の修得に至る学習プロセスや学習経験、学生の内面に関わるような心理的な変数です。例えば、自分の才能や能力を伸ばすことができると思っているかどうか、どのような動機づけをもって、どのような学習方略で学習に取り組んでいるかどうかなどは、学生自身に回答してもらうことが適していると考えられます。また、学生自身がどのくらい達成したと思っているかという実感を捉えたい場合も、やはり学生自身に回答してもらったほうが妥当と考えます。前述のように、基本的には教員(エキスパート)による評価によって、学生の達成度を評価するべきであり、学生の認識が教員の評価と合致しているかどうかを慎重に検討する必要がありますが、そのような学生の成長実感から見えてくることもあると思います。

前置きが長くなりましたが、今回の「学習行動調査」「卒業者調査」は、学生自身に回答してもらったほうが適していると考えられ、特に学習の下支えとなると教育関係の研究で明らかになっているものを評価に主眼を置きました。アンケート形式の調査によって回答を求め、所定の手続きを経て得点化しました。それらに関して学年間の比較を行い、そこから明らかになった傾向や、課題だと示唆されることの報告を行います。

(1)学習行動調査報告(2020年度)

概要
目的
  • 学生の学習に関するレディネスや大学生活への適応の調査。
  • 主に 2019-2020 年度の学習行動調査から、それらの動きを把握・検討する。
基礎情報
  • 2020年度回答者

    • 909名(941の回答から重複や不適切な回答を削除)。
    • 在籍 1142名(回収率 79.6%)
  • 入学年度×学科別回答者数

    変数  学科 
     出現値看護理学作業 臨工 合計
    入学年度 14 1 0 0 0 1
      15 1 0 3 0 4
      16 12 3 6 0 21
      17 92 72 36 1 201
      18 73 86 5 24 188
      19 88 64 36 40 228
      20 89 98 45 34 266
      合計 356 323 131 99 909
  • 変数ごとの基本統計量(2020年度)

    変数名 有効 N 平均値 中央値 標準偏差 分散 最小値 最大値
    成長的マインドセット 905 3.848 4.000 0.912 0.832 1.000 6.000
    自己効力感 904 3.218 3.333 0.787 0.620 1.000 6.000
    内発的動機づけ 904 3.695 3.667 0.817 0.668 1.000 6.000
    外発的動機づけ 904 4.020 4.000 0.904 0.817 1.000 6.000
    メタ認知 890 4.041 4.000 0.686 0.470 1.000 6.000
    主体的学習態度 909 4.334 4.333 0.834 0.696 1.667 7.000
    適応(友人) 881 4.530 4.667 1.022 1.045 1.000 6.000
    適応(授業) 882 4.081 4.000 0.915 0.837 1.000 6.000
    適応(大学) 881 3.839 4.000 1.030 1.061 1.000 6.000
    適応(教員) 881 4.033 4.000 1.059 1.121 1.000 6.000
    全体的に見て学生生活は充実している。 879 4.090 4.000 1.125 1.266 1.000 6.000
    もし大学を選びなおせたら、またこの大学にもう一度進学したい。 880 3.583 4.000 1.283 1.645 1.000 6.000
    授業外学修時間 882 4.795 3.000 5.887 34.658 0.000 60.000
    授業外読書時間 882 1.180 0.000 3.149 9.917 0.000 35.000
    アルバイト時間 882 8.831 8.000 7.917 62.676 0.000 48.000
  • 調査項目と構成概念

    調査項目(学習関連) 構成概念
    自分の才能は、生まれながらに決まったものではなく、伸ばすことができる。 成長的マインドセット
    私の考えでは、才能というものは変えることができるものだと思う。
    学習によって、新しいことがらを学ぶだけでなく、才能も変えていくことができる。
    自分は良い成績をとれる人間だと思う。 自己効力感
    授業で示される教材が難しくてもしっかりと理解できると思う。
    授業を通して自分はうまく学習をすすめられると思う。
    新しいことを学べるように、一段階上へチャレンジさせてくれるような教材を好む。 内発的動機づけ
    たとえ難しくても、好奇心をくすぐるような教材を好む。
    良い成績が取れるという保証がなくても、学べることが多い課題を選ぶ。
    現在自分が授業で求めていることはいい成績を取ることだ。 外発的動機づけ
    それぞれの科目でいい成績を取ることにもっとも関心がある。
    できるなら他の生徒よりも良い成績を取りたい。
    勉強のやり方が、自分に合っているかどうかを考えながら勉強する。 メタ認知
    勉強でわからないところがあったら、勉強のやり方をいろいろ変えてみる。
    勉強しているときに、やった内容を覚えているかどうかを確かめる。
    勉強するときは、最初に計画を立ててから始めている。
    勉強するときは、自分で決めた計画にそっておこなう。
    勉強する前に、これから何をどうやって勉強するかを考える。
    勉強する時、過去に上手くいったやり方を試みている。
    課されたレポートや課題を少しでも良いものに仕上げようと努力する。 主体的学習態度
    授業には意欲的に取り組む。
    授業はただぼうっと聞いている。(反転)
    調査項目(適応関連) 構成概念
    この大学には、よい友だちがたくさんいると思う。 適応(友人)
    この大学の友達と一緒にいると楽しい。
    この大学の友達とは何でも話すことができると思う。
    この大学の授業を受けるのは楽しい。 適応(授業)
    この大学の授業ではやる気がわいてくる。
    この大学では一生懸命授業を受けたいと思う。
    この大学の学生であることを誇りに思う。 適応(大学)
    この大学の学生であることがうれしい。
    この大学の学生であることを、強く意識している。
    この大学の教員には安心して相談できると思う。 適応(教員)
    この大学では教員と気軽に話ができると思う。
    この大学の教員に対して親しみを感じる。
調査結果の概要
  • 2019年度から2020年度にかけて有意な変化があった項目(ただし、効果量d=.20以下)

    • 外発的動機付け(d=-.150)
      内発的動機付けの項目こそ有意ではなかったが、外発的動機付けが負の変化となっていることは、学生が必ずしも成績のために学習している状況ではなくなってきていることを示唆しており、良い変化であると解釈できる。
    • 適応(教員)(d=.165)
      遠隔授業環境下で教員とのコミュニケーションが課題視される中、適応(教員)は正の変化となっており、全体としては良好な関係を築けていることがうかがえる(平均値 4.04)。ただし、学科別にみると効果量 d =.50 以上で有意に差があるところも存在するため、それぞれの学科で取り組みを振り返る必要がある。
    • もし大学を選びなおせたら、またこの大学にもう一度進学したい(d=.153)
      今年度得点が増加したことにより、平均値が尺度上の中心である 3.5 を超え、3.52 となた。遠隔授業環境下でこのように学生に思われていることは、遠隔授業環境下での教育に対応するために動いた教職員の成果とみて良いかもしれない。
  • その他重点項目

    • 特にこれからの未来を生きるための主体的な学習にとって必要な資質・能力として、非常に注目されている「成長的マインドセット」「メタ認知」については、有意な変化とはならなかったものの、ともに縦断調査において増加傾向であることが示された。
    • 「授業外学習時間」は増加傾向を示し、全国平均(2.7 時間)より高い状態(4.6 時間)を維持していた。
分析結果 2019-2020 年度比較を中心に分析

※特に記載のない場合は 6 件法:1~6 点に換算、エラーバーは 95%信頼区間

成長的マインドセット
成長的マインドセット
差の検定
検定の種類 標準
誤差
効果量
d
df t値 p値
20成長的マインドセット
-19成長的マインドセット
0.083 0.044 .093 532 1.896 .059
自己効力感
自己効力感
差の検定
検定の種類 標準
誤差
効果量
d
df t値 p値
20自己効力感
-19自己効力感
0.067 0.032 .082 513 2.055 .040
内発的動機づけ
内発的動機づけ
差の検定
検定の種類 標準
誤差
効果量
d
df t値 p値
20内発的動機づけ
-19内発的動機づけ
0.061 0.040 .072 531 1.525 .128
外発的動機づけ
外発的動機づけ
差の検定
検定の種類 標準
誤差
効果量
d
df t値 p値
20外発的動機づけ
-19外発的動機づけ
-0.139 0.042 -.150 531 -3.287 .001
メタ認知
メタ認知
差の検定
検定の種類 標準
誤差
効果量
d
df t値 p値
20メタ認知
-19メタ認知
0.028 0.028 .041 528 1.003 .317
主体的学習態度
主体的学習態度
差の検定
検定の種類 標準
誤差
効果量
d
df t値 p値
20主体的学習態度
-19主体的学習態度
0.021 0.034 .027 533 0.618 .537
適応(友人)
適応(友人)
差の検定
検定の種類 標準
誤差
効果量
d
df t値 p値
20適応(友人)
-19適応(友人)
0.019 0.043 .019 521 0.439 .661
適応(授業)
適応(授業)
差の検定
検定の種類 標準
誤差
効果量
d
df t値 p値
20適応(授業)
-19適応(授業)
0.035 0.039 .037 522 0.891 .373
適応(大学)
適応(大学)
差の検定
検定の種類 標準
誤差
効果量
d
df t値 p値
20適応(大学)
-19適応(大学)
0.086 0.043 .081 522 2.012 .045
適応(教員)
  • 2019-2020年度比較(全学生)
適応(教員)2019-2020年度比較(全学生)
差の検定
検定の種類 標準
誤差
効果量
d
df t値 p値
20適応(教員)
-19適応(教員)
0.184 0.047 .165 522 3.956 .000
  • 2020年度学科別比較
適応(教員)2020年度学科別比較
水準ごとの平均値
水準 平均値 標準
誤差
95%
下限
95%
上限
t値 df p値
看護 3.793 0.057 3.681 3.905 66.455 837 .000
理学 4.284 0.059 4.169 4.400 72.612 837 .000
作業 4.311 0.095 4.125 4.497 45.563 837 .000
臨工 3.667 0.109 3.452 3.881 33.514 837 .000
全体的に見て学生生活は充実している
全体的に見て学生生活は充実している。
差の検定
検定の種類 標準
誤差
効果量
d
df t値 p値
20全体的に見て学生生活は充実している。
-19全体的に見て学生生活は充実している。
0.211 0.059 .153 520 3.557 .000
もし大学を選びなおせたら、またこの大学にもう一度進学したい
もし大学を選びなおせたら、またこの大学にもう一度進学したい。
差の検定
検定の種類 標準
誤差
効果量
d
df t値 p値
20もし大学を選びなおせたら、また
この大学にもう一度進学したい。
-19もし大学を選びなおせたら、また
この大学にもう一度進学したい。
0.052 0.049 .046 520 1.065 .287
授業外学習時間(一週間あたりの時間数を入力)
  • 2019-2020 年度比較
授業外学習時間(一週間あたりの時間数を入力)
差の検定
検定の種類 標準
誤差
効果量
d
df t値 p値
20授業外学習時間
-19授業外学習時間
0.318 0.279 .059 522 1.139 .255
  • 箱ひげ図
箱ひげ図
  最小値 Q1 中央値 Q3 最大値 四分領域
19授業外学修時間 0.000 1.000 3.000 5.000 48.000 2.000
20授業外学修時間 0.000 2.000 3.000 6.000 60.000 2.000
  • 度数分布
度数分布 19年度 授業外学習時間
平均値 4.271 歪度 3.274 正規性 0.196
標準偏差 4.902 尖度 15.968 補正 p 値 .000
20年度 授業外学習時間
平均値 4.796 歪度 3.886 正規性 0.243
標準偏差 5.867 尖度 20.954 補正 p 値 .000
授業外読書時間(一週間あたりの時間数を入力)
授業外読書時間(一週間あたりの時間数を入力)
差の検定
検定の種類 標準
誤差
効果量
d
df t値 p値
20授業外読書時間
-19授業外読書時間
0.100 0.131 .035 522 0.763 .446
アルバイト時間(一週間あたりの時間数を入力)※2020 年度に新規追加
  • 度数分布
度数分布
平均値 8.790 歪度 0.836 正規性 0.133
標準偏差 7.938 尖度 0.714 補正 p 値 .000
  • 225名の0時間を除き3時間ごとに階級を設定したヒストグラム(平均値は 11.99)
度数分布
金銭的状況(4択)
  • 度数分布
度数分布
出現値 度数 確率(%) 有効確率
1:必要な生活費以上のお金を稼げている 176 13.55 20.88
2:必要な生活費を最低限稼げている 354 27.25 41.99
3:必要な生活費を稼げていない 110 8.47 13.05
4:アルバイト等はしていない 203 15.63 24.08
欠損値 456 35.10  
合計 1299 100  
差の検定
  • 金銭的状況ごとの平均アルバイト時間
金銭的状況ごとの平均アルバイト時間
水準ごとの平均値
水準 平均値 標準誤差 95%下限 95%上限 t値 df p値
1 13.359 0.460 12.456 14.263 29.014 839 .000
2 11.441 0.325 10.803 12.078 35.239 839 .000
3 9.112 0.582 7.969 10.255 15.645 839 .000
4 0.030 0.429 -0.812 0.871 0.069 839 .945
今年度新規に追加した「アルバイト時間」「金銭的状況」に関して
  • アルバイトをしている学生の一週間あたりの「アルバイト時間」の平均値は 11.99 時間であった。また、「金銭的状況」において、「1:必要な生活費以上のお金を稼げてる」と回答したのは回答者全体の約 20.9%にあたり、平均的なアルバイト時間も約 13.4 時間と他の回答を選択した学生よりも長めであった。ただし、「アルバイト時間」と「適応(授業)」や「授業外学習時間」との間に有意な関係は見出せず、この項目の解釈はそれぞれの学生個人のおかれている状況により個別に判断していく必要がある。また、アルバイト等をしていても必要な生活費を稼げていない学生が約 13.0%の割合で存在することも明らかとなった。今後、組織としては全体的な支援を考える際の資料として、また個々の教員としては、学生に個別指導を行う際の参考資料として活用されることを期待したい。

(2)卒業者調査報告(2016-2019年度)

概要
  • 2016-2019年度における卒業者調査の動向を検討
    • 特にDPに関わる、「習得した資質・能力」に関して報告する。

※旧DPは学部で共通、新DPは学科別のDPで調査。

基礎集計
  • 回答者数
変数   学科
  出現値 ME NS OT PT 合計
卒業年度 16 40 92 31 80 243
17 38 88 40 93 259
18 35 77 30 54 226
19 27 87 36 78 228
  合計 140 344 137 335 956

学部の旧DPに関する「習得した資質・能力」の年度×学科のまとめ

(5件法、1~5点に換算、エラーバーは95%信頼区間)

<結果概要>
  • 18年度と比較して大きな変化は見られない。(エラーバーに収まる、多少の増減は誤差の範囲内)
    • 全体的にOTは、18~19年度にかけて上昇傾向にあり、特に「幅広く医療や保健のことを学び続けようという気持ち」は有意味な上昇があったとみることができる。
  • 依然としてグローバルな視点や人文学の知識は全体的に低い。(ただし新DPには含まれない)
1.基盤知識
16年度 17年度 18年度 19年度
学科=ME 2.93 2.87 3.40 3.56
学科=NS 3.38 3.39 4.01 4.05
学科=OT 3.45 3.62 3.30 3.92
学科=PT 3.58 3.51 4.07 4.06

1.基盤知識

2.科学知識
16年度 17年度 18年度 19年度
学科=ME 3.27 3.66 4.17 4.15
学科=NS 3.09 3.15 3.53 3.49
学科=OT 3.16 2.95 3.17 3.36
学科=PT 3.04 2.98 3.39 3.65

2.科学知識

3.論理的な文章
16年度 17年度 18年度 19年度
学科=ME 3.12 2.84 3.46 3.62
学科=NS 3.35 3.10 3.71 3.62
学科=OT 3.39 3.43 3.27 3.67
学科=PT 3.56 3.48 3.93 3.92

3.論理的な文章

4.グローバルな視点
16年度 17年度 18年度 19年度
学科=ME 2.82 2.55 2.71 3.15
学科=NS 2.92 2.87 3.30 3.24
学科=OT 3.23 2.97 2.87 3.58
学科=PT 2.97 2.67 3.24 3.23

4.グローバルな視点

5.チーム医療の重要性
16年度 17年度 18年度 19年度
学科=ME 3.62 3.37 4.20 4.00
学科=NS 4.00 4.02 4.43 4.32
学科=OT 3.94 3.92 3.87 4.39
学科=PT 4.12 3.97 4.45 4.38

5.チーム医療の重要性

6.人文学の知識
16年度 17年度 18年度 19年度
学科=ME 1.97 2.16 2.43 2.70
学科=NS 2.73 2.67 3.40 3.11
学科=OT 2.80 3.20 2.47 3.03
学科=PT 2.53 2.25 2.88 2.92

6.人文学の知識

7.幅広く医療や保健のことを学び続けようという気持ち
16年度 17年度 18年度 19年度
学科=ME 3.60 3.68 3.89 4.22
学科=NS 3.95 3.63 4.14 4.02
学科=OT 3.77 3.87 3.57 4.25
学科=PT 4.01 4.01 4.21 4.33

7.幅広く医療や保健のことを学び続けようという気持ち

各学科の新DPに関する「習得した資質・能力」のまとめ

(5件法、1~5点に換算)

<結果概要>
  • いずれも理論的な平均値よりは高い(ただしMEの「アカデミックな知識」は3.04と平均的)。
    • 全体的に医療専門職に関する得点が高く、アカデミック、汎用的な資質・能力が相対的に低い。
      →医療専門職以外のDPに関連する科目にも、力を入れていく必要があるかもしれない。
      ※医療系の単科大学としての特徴が出ていると解釈できるが、純粋に低い項目は注意が必要。
  • 旧DPの「グローバルな視点」「人文学の知識」のように、学部の平均が3.5を下回る項目はない。
    →旧DPに比べ、藍野大学で育成してきた能力により対応したDPになったと解釈できる。
  • 今年度卒業生は基本的に旧DPに基づくカリキュラムを受けてきた。
    →新カリキュラムに変わっていく中で、今後どのように得点が変化していくかを見ていきたい。
新DP(2019年度卒業者) 学部 ME NS OT PT
医療専門職の知識 4.11 3.70 4.03 4.11 4.35
アカデミックな知識 3.66 3.04 3.70 3.64 3.83
医療専門職の技能 4.03 3.74 4.01 3.78 4.27
汎用的な技能 3.73 3.41 3.73 3.71 3.85
医療専門職の態度・姿勢 4.03 3.78 3.99 3.86 4.24
汎用的な態度・姿勢 3.92 3.59 3.93 3.66 4.13
協働的な問題解決 4.00 3.85 3.91 3.86 4.21
アカデミックな探究 3.72 3.33 3.74 3.69 3.86
全体平均 3.90 3.56 3.88 3.79 4.09
旧DP(2019年度卒業者) 学部 ME NS OT PT
基盤知識 3.90 3.56 4.05 3.92 4.06
科学知識 3.66 4.15 3.49 3.36 3.65
論理的な文章 3.71 3.62 3.62 3.67 3.92
グローバルな視点 3.30 3.15 3.24 3.58 3.23
チーム医療の重要性 4.27 4.00 4.32 4.39 4.38
人文学の知識 2.94 2.70 3.11 3.03 2.92
幅広く医療や保健のことを
学び続けようという気持ち
4.21 4.22 4.02 4.25 4.33
全体平均 3.71 3.63 3.69 3.74 3.79
新DPに関する能力の獲得感

新DPに関する能力の獲得感

その他の各項目の満足度に関する年度×学科のまとめ

(5件法、1~5点に換算、エラーバーは95%信頼区間)

<結果概要>
  • 学科ごとにそれぞれの得点や増減に違いが見られる。
    • 特に「就職活動についての支援」は、学科ごとに満足度の違いが見られる。
    • DP得点で増加傾向にあったOTは、「正課外の活動」や「卒業後も交遊が続けられる多くの友人」が有意味に増加していることが見てとれる。
1.教員の相談や指導面
16年度 17年度 18年度 19年度
学科=ME 3.48 3.47 4.29 3.67
学科=NS 3.29 3.39 3.78 3.85
学科=OT 3.74 3.95 3.70 4.25
学科=PT 4.15 4.00 4.38 4.59

1.教員の相談や指導面

2.事務手続き
16年度 17年度 18年度 19年度
学科=ME 2.65 2.55 2.63 2.81
学科=NS 3.43 3.27 3.58 3.25
学科=OT 3.55 3.98 3.10 3.33
学科=PT 3.81 3.38 3.51 3.54

2.事務手続き

3.正課外の活動
16年度 17年度 18年度 19年度
学科=ME 2.36 2.24 2.00 2.15
学科=NS 2.48 2.56 2.64 2.67
学科=OT 2.87 2.67 2.17 3.42
学科=PT 2.58 2.70 2.75 3.21

3.正課外の活動

4.就職活動についての支援
16年度 17年度 18年度 19年度
学科=ME 2.53 2.21 2.69 2.78
学科=NS 3.19 2.97 3.65 3.45
学科=OT 3.53 3.48 3.17 3.61
学科=PT 3.77 3.75 3.98 4.14

4.就職活動についての支援

5.卒業後も交遊が続けられる多くの友人
16年度 17年度 18年度 19年度
学科=ME 3.82 3.42 3.60 4.11
学科=NS 4.16 3.98 4.37 4.09
学科=OT 3.71 4.05 3.73 4.47
学科=PT 4.20 3.91 4.50 4.42

5.卒業後も交遊が続けられる多くの友人

6.図書館の利用
16年度 17年度 18年度 19年度
学科=ME 3.25 3.11 2.80 3.63
学科=NS 3.82 3.80 4.03 3.99
学科=OT 3.65 3.55 3.73 3.64
学科=PT 3.85 3.89 4.31 4.23

6.図書館の利用

4. 教育課程、卒業要件単位および取得可能な学位・免許等

(1) 教育課程、卒業要件単位

教育課程、卒業要件単位については、次の添付ファイルを参照ください。

(2) 取得可能な学位・免許等

本学では、卒業に必要な単位を修得することで、以下の資格および認定が得られます。
また、卒業と同時に、看護学科では学士(看護学)、理学療法学科では学士(理学療法学)、作業療法学科では学士(作業療法学)、臨床工学科では学士(臨床工学)、看護学研究科では修士(看護学)の学位が授与されます。

国家試験受験資格
学科 資格
看護学科 看護師国家試験受験資格
保健師国家試験受験資格(平成24年度入学生より選択制)
理学療法学科 理学療法士国家試験受験資格
作業療法学科 作業療法士国家試験受験資格
臨床工学科 臨床工学技士国家試験受験資格

国家試験の合格率、就職先等は、【4】の項目をご覧ください。

認定免許(保健師国家試験合格後、各自で申請)
学科 認定
看護学科 養護教諭二種免許 ※1
第一種衛生管理者免許

1 ただし、在学中に指定科目の単位を修得する必要があります。

関連資格

別途、試験に合格することにより取得できる関連資格には次のようなものがあります。

学科 認定
理学療法学科 NSCA認定パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)※1
初級障がい者スポーツ指導員
福祉住環境コーディネーター検定®2級 ※2
作業療法学科 初級障がい者スポーツ指導員
福祉住環境コーディネーター検定®3級・2級 ※2
メンタルヘルス・マネジメント検定®Ⅲ種・Ⅱ種 ※3
臨床工学科 第2種・第1種ME技術者
医療情報技師
基本情報技術者
医療機器情報コミュニケータ(MDIC)
  • 1本学が認定校となっています。
  • 2 福祉住環境コーディネーター検定®は、東京商工会議所の商標登録です。
  • 3 メンタルヘルス・マネジメント検定®は、大阪商工会議所の商標登録です。
教職課程

藍野大学では、看護学科に教職課程を設けています。(原則として希望選択制。なお、平成24年度入学生より保健師と教職免許との同時取得はできません。)
取得可能免許状は、高等学校教諭一種(看護)と養護教諭一種です。
(養護教諭二種免許状は、在学中に指定科目の単位を修得したうえで保健師国家資格を所有すれば、申請により取得できます)
以上の免許状取得を希望する方は、入学後のガイダンスで履修方法等について説明します。

学科 免許教科 免許状の種類
看護学科 看護 高等学校教諭一種
- 養護教諭一種