大学が行う学生の
修学、進路選択
および心身の健康等に係る
支援に関すること

1. 学生の修学、進路選択に関する支援態勢

(1)担任制度

藍野大学では、各学科各学年に複数名の担任を配置し、学生の学習状況や生活状況を把握し学生が自ら学びに向かうような丁寧な指導体制を取っています。
専任教員一人当たりの学生数が大学全体で13.2人(令和7年5月1日時点)と手厚い指導体制となっており、より一人一人の学生に対応できるよう努めています。
定期的あるいは随時面接指導を実施し、保護者とも密に連絡を取り、学生教育に対する協力を仰いでいます。また、学科により、毎年学科主催の保護者会を各学年で実施しています。

(2)学習支援

藍野大学では、学生間や教員との「かかわり」に重点を置き学習支援を行っています。学生がいつでも相談できる環境・体制を構築し、学習面の問題を早期発見・早期解決できるように学年に応じた支援体制を整えています。各学科に支援対象者を配属し、低学年のうちからきめ細やかな学習支援を行うことで国家試験合格へと導きます。
また、学生が他者との交流を図ることによってコミュニケーション能力や行動力の向上に繋がるよう、積極的な地域貢献ボランティア活動の展開も行っています。

(3)国家試験受験支援

看護学科

看護師・保健師国家試験全員合格のために大学4年間継続した学習支援を実施しています。
入学直後から、看護学を学ぶための学習方法を指導しています。2年生ではより難しくなる専門科目の学習を支援し、3年生では実習を踏まえた学びの深化を支えます。そして4年生では卒業研究ゼミと国家試験対策チームを中心に全教員が学習を支援します。

理学療法学科

1,2年次には解剖学・生理学・運動学を中心とした科目で基礎を学び、支援が必要な学生に対しては、個別指導を実施してフォローします。3年次では専門科目の履修、臨床実習の経験も踏まえ、2月からグループ学習中心の国家試験対策を開始します。4年次では臨床実習の合間、8月を活用した対策、11月以降は本格的な対策を終日行います。

作業療法学科

1~2年次には解剖学・生理学などの基礎知識の定着を中心に、3年次には専門科目の補習を中心とした支援プログラムを週1回ペースで実施しています。また、定期的に小テストを行い、定着度・苦手箇所・レベルを確認し、ICTも活用しながら小グループでのきめ細やかな指導を行っています。4年生では、臨床実習(知識の「実体験」)での学びをさらに効率良く定着させるために、他学生に「教える」経験を重視したグループ学習を行い、国家試験で必要な知識を確実に定着できる支援プログラムを実施しています。

臨床工学科

国家試験合格の目安となる第2種ME技術実力検定試験の対策を全学年対象に行い、1年次からの学習成果の確認を行うと共に、3年次までの合格を目指します。4年次からは、学内模試を通して、それぞれの弱点や習熟度を随時分析し、個別指導による苦手分野の克服を図ります。また、小グループでの学習支援も行っており、個々の問題点を把握し適切な指導ができる環境を作っています。

(4)就職支援

病院・クリニック・老人保健施設等を対象とした就職説明会を実施しています。就職指導としては、スタートアップセミナーや履歴書・面接対策講座を外部から講師を招き実施しています。また、個別にエントリーシート・履歴書の記入や小論文対策、身だしなみ・所作を含めた就職面接指導も実施しています。
求人システムを活用し、各病院から届いた求人や各病院が直接入力した求人情報を掲載しており、学生への就職情報ツールとして役立てています。

(5)卒業生支援

卒業生対象の勉強会を中心とした交流会や、校友会、同窓会、在校生との情報交換会等を開催し、卒業生のキャリアアップ、交流、専門的知識獲得を支援しています。
理学療法学科では、卒業生が講習会講師を務める理学療法学科交流会や、定期的な卒後研修会を実施し、在学生、卒業生の臨床能力向上を支援しています。
作業療法学科では、年1回卒業生が集まれる企画として、OT交流セミナーを開催しています。また、転職や留学といった卒業生の相談も随時受け付けています。

(6)資格取得支援

卒業に必要な単位を修得することで得られる国家試験受験資格や、指定科目を履修することで得られる教員免許状の他に、関連資格として以下の資格取得のための支援を実施しています。

NSCA認定パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)(理学療法学科・健康科学科)
NSCA(全米ストレングス&コンディショニング協会)パーソナルトレーナー及び認定ストレングス&コンディショニングスペシャリストと、理学療法士のダブルライセンスを有する教員が、パーソナルトレーナー論(理学療法学科:1年後期選択必修科目・健康科学科:2年生後期必修科目)、パーソナルトレーナー実習(理学療法学科:2年前期選択必修科目・健康科学科:3年生前期必修科目)を担当し、在学中の認定パーソナルトレーナー資格取得を支援しています。また、大学のトレーニングルームには各種フリーウェイト、ベンチプレスラック、スクワットラック、スミスマシーンなど、レジスタンストレーニングに特化した機器を設置しており、実習やサークル活動で利用することができます。
福祉住環境コーディネーター検定® 3級・2級 ※1(理学療法学科・作業療法学科・健康科学科)
メンタルヘルス・マネジメント検定® Ⅱ種・Ⅲ種※2(作業療法学科・健康科学科)
医療施設だけでなく福祉分野や地域で幅広く働くことが出来る良質な理学療法士・作業療法士の養成のために、福祉住環境コーディネーターやメンタルヘルス・マネジメントの資格取得に向けた授業を開講しています。
第2種・第1種ME技術実力検定試験(臨床工学科)
各検定試験に合格することで、公益社団法人日本生体医工学会より第2種・第1種ME技術者の資格が交付されます。第2種では、医用生体工学に関する知識や、医療で応用できる資質の検定を受け、第1種では、第2種の資質に加え、医療機器に関する教育・指導ができる資質について検定を受けます。毎年、本学科でもこれらの検定試験の受験を推奨しており、時間外にME試験対策の補講や模擬試験を学科主催で実施しています。
初級パラスポーツ指導員(理学療法学科・作業療法学科・健康科学科)
日本パラスポーツ協会が認定する初級パラスポーツ指導員の資格取得を支援しています。
サービス接遇検定 2級・準1級(理学療法学科・作業療法学科・健康科学科)
様々な場面における接遇(対象者に寄り添いおもてなしの心をもって接する心構えや立ち居振る舞い)を学ぶことは医療人を目指す上でも大切な素地となります。接患・接遇法(理学療法学科・作業療法学科:2年前期選択必修科目・健康科学科:2年前期選択科目)の中で資格取得を支援しています。
社会教育士(健康科学科)
私たちのまちや暮らしにある様々な課題の解決に向けて、地域に暮らすみなさんを支えるのが「社会教育士」です。本学科では地域づくりや地域の課題解決に取り組む方には欠かせない、行政や住民等との連携・協働をスムーズにする「学び」のスキル・ノウハウが体系的に身につくよう支援しています。また、健康科学実習(健康科学科1年次・2年次・3年次必修科目)において、企業や教育関連の機関での学外実習を通じて社会実装ができる人材を育成します。
保育士(保育士試験受験資格)(作業療法学科)
作業療法士は医療施設だけでなく、保育園・保育所、学校、行政、児童デイサービスセンターなどの福祉施設での活躍も求められています。社会で幅広く働くことができる、良質で多様性のある作業療法士の養成のために、作業療法学科では保育学入門の選択授業の中で、保育士国家資格取得に向けた授業を開講しています。
メイクセラピー検定®3級・準2級・2級 ※3(作業療法学科)
作業療法は人々の生活行為に焦点を当て、身体面だけではなく、心理面、認知面も支援していきます。化粧は生活行為の整容活動に含まれ、化粧をすると心理面の安定や認知面も維持向上することが期待されています。
メイクセラピー検定®は、心理カウンセリングの手法と化粧療法とを融合させた検定です。検定を受験することで、作業療法士として働いた際に支援の幅が広がります。受験するにあたって、受験希望者には経験ある教員が受験まで知識・技術をサポートします。
  • 1福祉住環境コーディネーター検定®は、東京商工会議所の商標登録です。
  • 2メンタルヘルス・マネジメント検定®は、大阪商工会議所の商標登録です。
  • 3メイクセラピー検定®は、一般社団法人メイクセラピストジャパンの商標登録です。

2. 奨学金、授業料減免制度

(1)奨学金

次に、本学独自(関連法人など含む)の奨学金としては、以下のものがあります。

自宅外通学者奨学金給付制度
入学試験出願時において、自宅から大学までが50キロメートル以上で、入学後、アパート等を借りて自活する新入学生に対し、入学試験の成績等により奨学金を給付する制度です。(全学科対象)
関連医療法人奨学金貸与制度
看護学科の在籍学生向けに、グループの医療法人恒昭会からの貸与制の奨学金制度があります。
看護師国試資格取得に向け熱意があり、学業、人物ともに優れた学生を対象に、選考により決定します。
臨床工学科対象奨学金貸与制度
臨床工学科を対象にした医療福祉関係の㈱グリーン・ホスピタルによる奨学金貸与制度です。
(平成24年度入学生から)一定期間の就労により、貸与金の返還免除を受けることができます。

(2)授業料減免制度

本学では、家計支持者の家計急変等の経済的理由により、学費の納付が一時的に困難となった学生に対し、審査により授業料の減免(学期の授業料の二分の一)が認められる制度があります。
2018~2024年度に減免が認定された件数は、次のとおりです。

授業料減免 採用人数(2025(令和7)年5月1日現在)
種類 / 所属学科 前期 後期 合計
2018(平成30)年度 1 0 1
2019(令和元)年度 0 1 1
2020(令和2)年度 1 0 1
2021(令和3)年度 0 1 1
2022(令和4)年度 3 3 6
2023(令和5)年度 1 0 1
2024(令和6)年度 2 0 2

3. 学生の心身の健康等に関する支援態勢

本学では学生の心身の健康を保持・増進するために、保健管理部会が主に学生の身体的サポートを行い、学生相談室が生活面を中心に心理的な問題を広く支援しています。

保健管理部会

保健管理部会では、学生が健康を維持して学業に専念できるように援助することを目的としています。
この目標を達成するために、保健管理部会を設置しており、担当者は保健室担当看護師1名、看護学科教員3名(医師1名含む)、理学療法学科教員1名、作業療法学科教員1名、臨床工学科教員1名、学生支援グループ(事務)1名です。
来室理由は「腹痛」「生理痛」「嘔気」「外傷」など多岐にわたっています。

学生相談室

学生相談室では、学生生活の中で生じる様々な問題について、未然に防止したり、問題解決を通じて学生自身が成長できるように支援することを目標としています。
この目標を達成するために、学生相談部会を設置しており、担当者は看護学科教員1名、理学療法学科教員1名、作業療法学科教員1名、臨床工学科教員1名です。また、相談は学生相談室カウンセラー(臨床心理士)が担当します。
来室理由は大学内外の友人関係の問題などの人間関係に関する相談が多く、また、学業や就職に関する相談もあり年によって偏りはみられます。

4. 障害のある学生の修学支援の情報について

入学試験における配慮について

本学に入学を希望する方で、受験および修学上の配慮を希望する場合は、出願の前に必ず入試広報グループにお電話にて事前相談をお申し込みください。ご連絡後、「受験上の配慮申請書」を作成し、必要書類を添付して、出願開始の1か月前までに入試広報グループへ提出してください。(全ての入試制度・日程で申請が必要です。)
提出いただいた「受験上の配慮申請書」に基づき検討し、配慮内容を「受験上の配慮事項決定通知書」にて通知いたします。なお、希望する配慮の全てに対応できるものではありません。

受験および修学上の配慮を希望する方へ

授業や学生生活における配慮について

本学では、全ての学生が障害の有無に関わらず、差別されることなく、平等に人格と個性を尊重され、公正な教育を受ける権利を有し、有意義な修学及び学生生活を送ることができるよう、障害学生に対する支援を行います。

支援対象者や支援実施体制などは「障害学生修学支援に関する指針」をご確認ください。

障害学生修学支援に関する指針

5. キャンパス・ハラスメント防止に関する態勢

本学では、大学の内外で発生する可能性のあるハラスメント(セクシュアル・ハラスメント、パワー・ハラスメント、学生間のいじめ等の解決すべき人権侵害)に対し、添付の「ハラスメント防止ガイドライン」を作り、その防止ともしも発生した場合の解決方法を定め、学生や教職員に周知しています。
具体的には、各学科や事務センターに人権相談員を設け、ハラスメントの相談態勢を作ること、ハラスメントが現実に起こった場合に、ハラスメント防止部会が迅速に対応を取る態勢を敷いています。
なお、大学を含む学校法人内でのハラスメントに対しては、学校法人としての解決方法を定めたハラスメント防止規程およびガイドラインを設けています。

藍野大学ハラスメント防止ガイドライン(793KB)